バリカンのグリスが無くなったので代わりにキャノーラ油を注入したらぶっ壊れた話

今回は超ド級貧乏性の僕が『高級バリカンに手を出すまでの道のりを赤裸々にアクティベートする内容となっております。バリカン君とは20歳の頃から家族ぐるみで長いお付き合いをさせて頂いております。

ミスチル・HANABIの『もう1回を全部合計させたら計何回になるのだろう?』ぐらいガチでどうでもいい話なので、正気を保っている方は今のうちに引き返すことをお勧めします。ちなみにもう1回は全16回です。

時は10年前に遡ります。

 

事件勃発

激安スーパーで販売されていた激安バリカンを購入したのですが、これがまあ世界一使いやすくて『凄い性能だ!いい買い物をしたぞ!』と6年ほど愛用していたんですが、その日は急にやってきました。

雪がやんで寒さも消え、今年もあの季節が来る。

そう、春が来たのです。

散乱する髪の毛による二次災害を防ぐためパンツ一丁になり、脱衣所の荷物を外に出し、新聞紙を敷きつめ、バリカンを手に取り、6mmのアタッチメントを確認し、バッテリーを接続して電源を入れると動かなーい!

何億回スイッチをオンオフしてもバリカンが作動しないのです!

2~3ヵ月の間にたった1日、しかも30分ぐらいしか働いてないくせに、いきなりこの場面で仕事をボイコットし始めやがったのです。くっそー!低賃金で過酷な労働を課したわけでもなく、むしろ愛を注ぎ続けていたのに、恩を故障で返される事になるとは…。

汚れっちまった悲しみに包まれた僕。

それを見つめる猫。

言葉こそ通じませんが、確かに感じ取れる『可哀そうに』というオーラこそ、この前代未聞の事件を物語っていると言えるのではないのでしょうか。

 

新たなバリカンの1ページをめくる

という事で、同じ型盤のバリカンを販売してそうな場所をローラー作戦で手あたり次第あたりましたが、型が古すぎるのかどこにも売ってない。まあバリカンなんてどれも似たようなもんでしょう。

 

2014年4月、ヤマダ電機で売れ筋だった『TESCOMのスキカット』を購入。シリーズの一番高価なタイプで、税込4094円の代物。謳い文句の『長髪を切る事も可能』というのはもちろん『切れ味が良い』って事を暗に示唆しているのです。

ほう、なかなか期待できそうな新人じゃないか。

期待に十二指腸を膨らませ使ってみたもののまあ使えません。ファイナルファンタジー後半に入手する「金の針」ぐらい使えない。僕の短髪をきるだけでこんなに苦戦するのに、長髪を切るなんて夢物語でしょう。

同じバリカンなのにここまで違うのか?ってぐらい痛いんです。刃が切れなくてチクチク抜かれてる感じで、毛髪が永久脱毛されてるんじゃないかって錯覚するレベル。途中で毛が詰まって止まったり。

アウツ…!

別の有望なバリカンを探していると『犬用バリカン』が有ったので、人間のプライドを捨て去り試してみたのですが。

アウツ…!

僕が一体なにをしたというのか。前世が髪の毛を引っこ抜きまわる妖怪だったワケでもなかろうに。願いはただ1つ、普通のバリカンが欲しいだけ。

 

バリカンを分解修理する

という流れで2014年8月、故・激安バリカンの分解修理を求める法案が衆議院で可決されました。どうせ動かないんだからダメでもともと。これで直ればラッキークッキー八代亜紀です。

すっっっっごいベトベトする。

数ヵ月放置していただけですっごいベトベトする。

この粘着性廃棄物を肌で感じた瞬間、故障原因が僕の脳内で構築されていく。点と点が大きな点になっていく。あれはバリカン故障事件勃発の約1年前の事。

バリカンっていうのは上下2枚の刃がありまして、1枚は固定刃、1枚は可動刃になってます。電源を入れるとモーターが回り、エネルギーが伝わった可動刃が音速で左右運動を始めます。

両手の皺と皺を合わせた状態で指を開き、片方の手だけをズラすと隙間ができますよね。この隙間にパスタの乾麺を一本通し、片方の手だけバイバイすると指と指に挟まれて折れますね。これがバリカンの原理。指が刃、パスタが髪です。

刃と刃は金属同士が密着し合っている状態なので『バリカン用グリス』を定期的に注入する必要があります。滑りを良くして摩擦を軽減させ、モーターの負担を軽くしたり、摩擦熱で刃が変形・劣化しないようにとか、そういう効果があります。

このグリスを紛失してしまった僕はある日、別の物を代用品として使用しました。そう、キャノーラ油です。

もちろん注入当初は何の問題もなくキャノーラが円滑に機能し、自分の応用力の強さを自画自賛する生活にいそしんでおりました。しかし魔の手はゆっくりと、そして確実に忍び寄っていました。重大な特徴を完全に忘れていたのです。

油は酸化するとすっごいベトベトになる。

注入されたキャノーラ油が放置されている間にバリカン内…おそらく刃と刃の間で酸化し、モーターの力ごときじゃ動かないぐらいの摩擦(ベトベト)が生じていた。だから動かなかったのです。

原因はおそらくコレだと推測できたので、逆に直る可能性が出ました。電気系統の故障ならお手上げですが、油の酸化による故障ならば、そのベトベトさえ除去すれば動くはず。

 

ここまでくれば完全分解です。

 

内部の隅々まで徹底洗浄を施し、もう一度組み立てたら直りました。やはり原因は酸化した油だったのです。全国のバリカン愛好家の皆さん。グリスの代わりにキャノーラ油を使っちゃダメですよ。

 

2度目の別れ

修理を終え息を吹き返した激安バリカンは新品同様のテンションを取り戻し、何事も無かったかのように働き続けました。できれば一生使い続けたかったバリカンですが、形あるものはいつか必ず壊れます。別れは突然やってきました。

電源を入れても反応がないバリカン。これはキャノーラ油のせいじゃない。おそらく寿命か、もしくは精密機器を水で洗浄したせいだろうと感じました。でも分解したらまた直るかもしれない。しかしこれ以上バリカンにメスを入れ、無理な延命措置を取る事がこの子の為になるのだろうか?

とはいえこれは不幸中の幸い。

もし頭をカットしている途中、落ち武者みたいなヘアースタイルの時に壊れていたら、不自然感を隠すため頭に矢でも刺してヤマダ電機に行き、騙されると分かった上で新しいバリカンを購入しなくてはなりませんでした。

いただきストリートでデパートに突入するのが分かっているのに進むしかないレベルの最も残酷なルートは回避できたので良しとしましょう。

なんとあのキャノーラの悲劇から約4年活躍しました。トータル10年選手。僕の20代を陰で支えた功労者です。ありがとう。本当にお疲れさまでした。さようなら。

 

業務用バリカンを購入

市販されているバリカンには幾度となく裏切られ、もう何を信じてよいのか分かりません。どれを買っても失敗しそうだし、これ以上むやみに里子を出したくなかったのです。

少々値は張りますがガチバリカンを買う事にしました。そして運命の2018年6月。美容師の友達に頼んでいた約束の品が届きました。

業務用バリカンです。ちなみにこれは2万円ぐらい。プロが美容室で使う本気のバリカンですが、その中でも安価な物を選ばせて頂きました。型番で検索すればネットでも売ってると思います。売ってなかったらごめんなさい。

 

バリカンは上図の様な『刃先の部品(アタッチメント)』を取り替える事によって、切る髪の毛の長さを調節できるのですが、プロ御用達の高級新品バリカンを開封した初日に6mmアタッチメントを無くしました。

1時間ぐらい探しても見つけ出すことができず『これぞ本当の神隠しや…』とかブツブツいってる時に井上陽水から誘われたので夢の中へ踊りに行ってきました。

友達に頼んで6mmアタッチメントのみ別購入し、事なきを得た業務用バリカンは2021年も僕の髪の毛を無慈悲にカットしていく事でしょう。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。